テナント物件を探していると、必ず目に入るのが「築◯年」という表記です。
「築浅のほうが安心そう」「古い物件はトラブルが多いのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、築年数は気にしすぎる必要はありません。
大切なのは「築年数そのもの」ではなく、中身がどうなっているかです。
今回は、テナント探しにおいて築年数をどのように考えればよいのかを、できるだけ分かりやすく解説します。
■築年数=古さ、ではない
まず知っておいていただきたいのは、
築年数が古い=使いにくい・危険、というわけではないということです。
たとえば、
・築30年でも、定期的に修繕・改修されている建物
・築10年でも、設備更新がほとんどされていない建物
この2つを比べた場合、後者のほうがトラブルが起きやすいケースも珍しくありません。
建物は「年数」よりも、
どれだけ手をかけて管理されてきたかが重要なのです。
■テナント目線で見る「築年数」の考え方
テナント物件の場合、居住用とは少し見方が変わります。
①構造がしっかりしていれば問題ない
鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨造の建物は、構造自体がしっかりしていれば長く使えます。
築年数が経っていても、
・大きなひび割れがない
・建物全体が傾いていない
・共用部がきちんと清掃・管理されている
こうした点がクリアされていれば、過度に心配する必要はありません。
②設備は「築年数より更新履歴」
テナントで特に重要なのが設備です。
・電気容量
・給排水管
・空調
・ガス設備
これらは築年数が経つほど劣化しますが、更新されていれば問題ありません。
逆に築浅でも、「電気容量が足りない」「給排水が細い」といったケースもあります。
③業種によって許容範囲は違う
築年数をどれくらい気にすべきかは、業種によっても変わります。
・飲食店・美容系
→ 設備更新や内装工事が前提になるため、築年数より条件重視
・オフィス・事務所
→ 見た目や共用部の印象が重要。極端に古いと敬遠されがち
・倉庫・作業場
→ 構造・広さ・立地が最優先。築年数はあまり影響しない
このように、「何をするための物件か」を基準に考えるのが正解です。
■築浅物件=ベストとは限らない理由
「どうせなら築浅がいい」と思われる方も多いですが、築浅物件には注意点もあります。
・賃料が高くなりやすい
・条件交渉がしづらい
・レイアウトの自由度が低い場合がある
一方で築年数がある程度経った物件は、
・賃料が抑えられる
・条件交渉がしやすい
・自由に内装を作り込める
といったメリットもあります。
事業として考えたときに、どちらが合理的かという視点を持つことが重要です。
■築年数より見るべきチェックポイント
テナント探しでは、築年数以上に次の点を確認しましょう。
・管理状態(共用部の清潔さ)
・設備の更新状況
・電気容量・給排水の余力
・自分の業種で問題なく使えるか
・修繕や工事に制限がないか
これらを総合的に見て判断することで、「数字だけで失敗する」リスクを減らせます。
■まとめ
築年数は確かに目安にはなりますが、それだけで良し悪しを決めるものではありません。
大切なのは、
・何をしたいのか
・どこまで自分で手を入れるのか
・事業として無理のない条件か
という視点です。
築年数にとらわれすぎず、
「この物件で自分の事業がうまく回るか?」
を基準に考えることが、後悔しないテナント選びにつながります。


