契約の種類とそれぞれの特徴

テナントとしてお店や事務所を借りる際、避けて通れないのが「契約」

「普通借家契約」「定期借家契約」といった言葉を聞いたことがある方も多いかもしれませんが、これらは一体どう違うのでしょうか?

今回はテナント物件を借りる際に知っておきたい契約の種類と特徴をできるだけわかりやすく解説します。

■ テナント契約の主な2種類「普通借家契約」と「定期借家契約」

店舗や事務所などのテナント物件を借りる際の契約形態は、主に以下の2種類があります。

普通借家契約(ふつうしゃっかけいやく)

定期借家契約(ていきしゃっかけいやく)

それぞれの特徴を順番に見ていきましょう。

■普通借家契約とは?(もっとも一般的な契約)

「長く借りたい人」に向いている契約形態です。

普通借家契約とは、契約期間満了後も自動的に契約が更新される、または借主が希望すれば原則として更新される契約です。

<主な特徴>

・契約期間は通常2年〜3年程度

・期間が満了しても借主が希望すれば基本的に更新可能

・貸主が契約を終了させるには、正当な理由が必要(建物取り壊しなど)

・長く安定して使いたいテナントにおすすめ

<メリット>

・長く使える安心感がある

・更新が前提なので、将来の計画が立てやすい

<デメリット>

・更新のたびに条件が見直されることもある(賃料変更など)

■定期借家契約とは?(終了が前提の契約)

「期間限定で借りたい人」や「初期費用を抑えたい人」に選ばれることが多い契約です。

定期借家契約は、契約期間が満了したら確実に契約が終了するという前提の契約です。更新がなく、再契約が必要になります。

<主な特徴>

・契約期間は自由(3年、5年、10年など)

・契約満了時に更新はなく、終了が前提

・貸主は正当な理由がなくても契約を終了できる

・契約前に「定期借家契約であること」を文書で明記する必要あり

<メリット>

・普通借家契約に比べて賃料が安めに設定される傾向

・貸主が退去をしやすいため、好立地物件も出やすい

<デメリット>

・契約満了後は基本的に立ち退きが必要

・再契約の可否は物件ごとに異なるので確認が必要

■どちらを選ぶべき?目的によって変わります

どちらの契約が良いかは、テナントとして何を重視するかによって異なります。

・長く安定して営業したい → 普通借家契約

・初期費用を抑えたい → 定期借家契約

・期間限定のポップアップ店舗など → 定期借家契約

・良い立地を優先したい → 定期借家契約も選択肢に

たとえば、「3年間の短期出店を考えている」「試験的に事業を始めたい」といった場合は定期借家契約でも問題ありません。

一方で、地域密着型の店舗を長く続けたい場合は普通借家契約のほうが安心です。

■途中解約はできるの?違約金は?

テナント契約は原則として「期間中は解約できない」ことになっています。

しかし、契約書に「中途解約可能(たとえば6か月前予告)」という特約があれば、事前に通知することで解約ができます。

また、短期間での途中解約時には違約金が発生する場合があるので、契約前に必ずチェックしておきましょう。

■まとめ

物件そのものが魅力的でも、契約形態によって使い勝手や将来の計画に大きく影響することがあります。

分からないことは遠慮なく不動産会社に相談し、自分の目的に合った契約を選ぶようにしましょう。